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檜精油 × バーの店長|音が消えた夜に、カウンターに焚く“ひとり用の森”

25 de abr. de 2025

バーを開けたのに、誰も来ない夜がある。

間宮 涼(まみや りょう)、37歳。

吉祥寺の路地裏で、小さなオーセンティックバーを営んでいる。

カウンター7席。

看板なし。

宣伝もしていない。

それでも客はくる──はずだった。

雨。

平日の火曜。

SNSにも告知しなかった。

こういう夜は、常連もこない。

ひとりで氷を割り、グラスを拭く。

その音だけが、空間に吸い込まれていく。

間宮は、カウンターの奥から小さな木箱を取り出した。

中にあったのは、京都麻の葉の“檜精油”。

ヒノキ。

彼にとって、それは“酒を出さない夜”のための香りだった。

アロマストーンの上に、一滴。

すぐに、冷えた空気に針葉樹の香りが立つ。

湿気を含んだ木材のような、深い、整った匂い。

まるで、誰もいない森林にひとりいるような感覚。

「酒じゃないものを出す日が、あってもいいでしょ」

かつてそう言っていた常連のことを思い出す。

心がざらついた日は、ハイボールよりも、香りの方が効くのかもしれない。

涼にとって、檜精油は“自分に向けたカクテル”だ。

誰のためでもない。

言葉もいらない。

ただ空間を整えて、呼吸を通す。

香りが満ちてくると、音のないこの店も、少しだけ“生きている”ように思えた。

一人でいることに、言い訳がいらなくなる。

それがこの香りの、いちばんの効能かもしれない。

その夜は結局、誰もこなかった。

でも、電気を消す前に、涼はもう一滴、ヒノキを垂らした。

カクテルをつくらない夜の、もうひとつのルーティン。
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[ひのき(檜)和精油]100%天然エッセンシャルオイル - 日本原産|10ml

▼ バーの店長、間宮 涼(まみや りょう)の「京都麻の葉 物語帖」
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