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檜精油 × 客室乗務員|この香りで、オンとオフの境界線を引いている

24 de abr. de 2025

「香月さん、今夜は東京に戻りますか?」

乗務後の控え室、同僚の問いかけに頷いたあとで、 香月 結(こうづき ゆい)は、自分の声が少し小さく聞こえた気がした。

8時間のフライトは滞りなく終わった。

でも、機内の時間と地上の時間はいつもどこか、ねじれている。

部屋に戻ったのは23時すぎ。

窓を開けることもなく、カーテン越しにだけ外の空気を感じる。

照明を落としたまま、 バッグの奥から、小瓶を取り出す。

──檜精油。

京都麻の葉の茶色いガラスボトル。

ゆっくりと一滴、木のアロマストーンに垂らす。

ふわっと立ちのぼる、無駄のない静かな香り。

整った廊下、旅館の浴槽、早朝の杉林。

そんな光景が、音もなく脳裏に現れる。

香りは、檜。

それだけなのに、部屋の空気が、他人の言葉を受けつけなくなる。

結は、仕事が好きだ。

でも、どこかで「好きな自分」と「ほんとうの自分」を切り替える時間が必要だった。

この香りは、それをしてくれる。

誰にも気づかれず、誰にも見せずに。

「よくそんなに人と話せますね」 機内でそう言われることがある。

でも、ほんとうは誰よりも“音のない時間”を大事にしている。

檜の香りは、甘くない。

でも、一滴で部屋の境界線を引いてくれる。

「ここからは、わたしの時間」って。

手帳も閉じた。

スマホも充電に回した。

もう“香月結・客室乗務員”は、今日は終わり。

香りが薄れていくころ、ようやく深く息をつけた。

それだけで、もう十分だった。

この香りは、誰にも踏み込まれない静けさをくれる。
檜精油を見る

https://www.kyoto-asanoha.com/products/essentialoil-hinoki-10ml

▼ 客室乗務員、香月 結の「京都麻の葉 物語帖」
炭七味 × 客室乗務員|一振りで、コンビニごはんが“帰国メシ”になる
麻炭お香 × 客室乗務員|“香りのない香り”を、海の向こうへ届けたくて

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